新宿物語。〜ギプス〜

「骨を固定してみましょう。」とのことで、ギプスをすることに。骨折とかでやるギプスと同じモノを胴体に巻かれるのだ。その名も「体幹ギプス」というらしい。背骨をのばした状態でがっちり固定されるのだ。
まずはぴったりと腹巻きをつけ、その上に綿をたっぷりのせる。その上からギプスを巻いていく。あっというまに簀巻き状態に。圧迫感が…たまらない。そうこうするうちにギプスが固まってカチカチになる。先生はギプスカッターを取り出し、脇の下、足の付け根、お腹の部分の干渉するところを切る。切ったところで動きづらいのは変わらないが…。


まず、しゃがめない。コルセットの時は痛いながらも無理矢理しゃがむことはできたが、ギプスとなると完全に無理。ベッドサイドに腰掛けるのがやっとである。もしもだれかに突き飛ばされたら、一人で起きあがるのは至難の業となる。
そして、一番困ったのがトイレ。お尻に手が届かないのである。これじゃお尻が拭けないよ〜。病院のトイレはウォシュレットが装備されており、きれいに洗えるのであるが、問題は洗った後の水分を拭き取らなければならない。乾燥機能はついていないのだ。そこで私は考えた。まずはウォシュレットで念入りに洗浄する。次に、トイレットペーパーを長めに準備する。トイレットペーパーを股の間に通し、サルマタ状態で水分を拭き取る。用を足すだけでかなりエネルギーを消耗するのでありました。


3日間我慢を強いられました。その間、当然風呂はNG。体を拭く蒸しタオルはもらえたのですが、ギプスの中までは拭けません。2日目にもなると…

とってもかゆ〜〜〜〜〜〜い!!

かゆくても手が届かないからかけない。孫の手を入れるすきまもない。ギプスは動かない。夜はかゆくて寝られない。おまけに体が燃えるように熱い。(注:"暑い"のレベルではない。まるで火あぶりにされているような感じ)
気が狂いそうになりながら何とか耐える。


そしてギプス装着から3日後。ギプスオープン。この解放感。かゆいところをかくことができる幸せ。さっそく風呂入るぞーと思いきや、清掃中かよ!2時間くらい体をかきかきしつつ待ち、やっと入浴。ふーさっぱり。


結局、ギプスをしてもしなくても症状が変わらないということで、手術せずにリハビリで様子を見ることに。いらぬ心配をしなくて済みました。リハビリについてはまた次回。

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  ギブス song by Ringo Shiina